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- 2020.08.17
デリーとの初めての出会いと衝撃
個人的な話で恐れ入ります。
デリーとの出会いは、今から20数年前。
学生だった当時、沢木耕太郎や藤原新也などの旅行記を読み漁っていた時期がありました。
ある日突然、東南アジアに旅に出なければいけないという義務感が襲ってきて、なんの計画も無しに格安チケットを購入し、とりあえず日本を離れることに。
もともと幼少期に東南アジアで過ごしたということがそうさせたのでしょうか。
急にどうしてそんな行動を取ったのか、何がきっかけだったのか、今でもその理由は分かりません。
数カ国周って帰国した後、元のバイト先に戻ろうかな~、どうしようかな~と思いながら、アルバイト求人雑誌をペラペラめくっていました。
とあるページに「インドカレーのお店」と書いてあり、「ここだな!」とすぐに電話したのが、デリーとの初めての出会いです。
なんか似たようなカレーの箱をスーパーで見たことがあるな~、いや、そことは違うかな~?くらいです、デリーに対して知っていることは。
「では、面接をするので銀座店に来てください」
当時は便利なスマホなんてありません。銀座もよく分かりません。
「すみません、六丁目ってどの辺でしょうか?」
「あんた、今時銀座を知らない学生なんて聞いたことないわよ!」
顔も知らない初めて話す人(女性)に言われたことが無いその言葉に、「怖えー」がデリーに対しての初めての印象でした 笑
面接で採用が決まり、「今から時間あるなら、これからあなたが働く上野店に行ってみれば?」と言われ、
断ることが出来ず、行くことに。
銀座店とは全く違う店構え。
「バイトに採用された者ですが・・・」というと、
「おー、入って」
キッチンにいたのが、現社長の田中で、当時は上野店の店長でした。
「おー、いつから働けるの?」「今から働いていく?」
「え!? 今から?」
初めてのオンパレード。今から働けなんて言われたこともないし、こちらは心の準備も出来ていません。
「明日からで良いですか……?」
「おー、分かった分かった。なんかカレー食っていくか?」
もうお腹いっぱいです。
次の日、はじめに教わったのが、オニオンピクルスの作り方でした。
完成して、「一口味見してみな」と言われ、口に入れたときの衝撃が今でも忘れません。
「うっめー!!」とにかく、めちゃくちゃうまかった。(個人的には作り立てのオニオンピクルスが好きです)
そうこうしているうちに、オープン前のまかないです。
カシミール、コルマが目の前に。
「好きなだけ食べていいよ、足りなかったらソース足すから」
「カシミールは気を付けた方が良いよ。ものすごく辛いから。最後に食べた方が良いよ」
最初の印象とは違い、みんな優しいです。
辛いのは好きな方なので問題ないだろうと思ってはいましたが、せっかくのアドバイスです。
まず、コルマカレーを一口。
またもや、頭をガツンと殴られたような衝撃!!!
今まで食べたことも見たこともない、なんだこのうまいカレーは!!!
たぶん、カレーを食べてこんなに感動したのはこの時が初めてだったと思います。
それくらいうまかった。
その後カシミールカレーを食べたのですが、コルマカレーのインパクトがあまりにも大きかったのか、元々辛いのが強いこともあったためか、実はそれほど印象には残っていません。。。
(今は、大好きですよ)
とにかく、デリーとの出会いのインパクトは大きかった。
デリーの味、デリーの温かい人柄は、学生だった私を大きく包み込んでくれました。
Text:riki