そんな思いを胸にして始まったテイクアウト用カレーソースは、埼玉県に構えた工場で調理しています。定番の「インドカレー」や「カシミールカレー」はもちろんのこと、「ドライカレーペースト」や「インディアンピクルス」に至るまで、すべてこの工場で誕生します。
朝7時30分。従業員たちが仕事を始めると、工場内にはスパイスの香りが立ちこめ、全身を包み込みます。直径1.5mほどの大きな鍋がずらりと居並ぶ空間に身を置くとすぐに気付くことになりますが、スパイスの調合から調理、梱包にいたるまでのほとんどの工程はすべて手作業。
「手で作業することは、なんでもできるということ。機械よりできることは広がる」というのは、社長以下すべての従業員が胸に刻んでいる共通認識です。そこにあるのは「レストランと同じくらい美味しいか否か」ただそれだけ。美味しいカレーを作るために気づいたアイデアをすぐさま取り入れるためにも、手作業が最もデリーには合っているのかもしれません。
例えば、120℃という高温で短時間殺菌する一般的なレトルトでは、レストランの味をお届けすることができません。そのため、デリーでは、100℃という温度でじっくりと加熱したカレーソースを容器に充填、それをすぐさま氷で冷却して10℃以下まで下げるのです。冷却のために使う氷は、1日で600㎏。雑菌が繁殖しやすい40℃前後の温度帯を出来るだけ短い時間にすることで、殺菌効果を高めています。
また、キーマカレー以外はカレーソースで具材を煮込むことは一切ありません。肉などの具がセットになった商品の場合には、具とカレーは別袋で提供。できるだけレトルト臭を抑えるため、肉に下味を付けてから、油であげて香ばしさを引き出し、その後に真空包装してレトルト殺菌をかけています。
レストランと同じ味をご提供するためには、どんな手段にもトライする”カレー馬鹿”。そんな精神こそが、デリーの神髄。これからも製造方法を進化させ、美味しいカレーをお届けし続けます。目指すは「インド帰りの日本人が、帰国直後に食べたくなる」。そんなカレーです。
レストランと同じ味をご提供するためには、どんな手段にもトライする”カレー馬鹿”。
いったいどれくらいカレー一直線なのか?その様子を眺めてみましょう。