- 社長雑談
- 2016.01.27
ジレンマ、パラドックス
画像は週末の上野店のものです。
連日お寒い中、大勢のお客さまにお越しいただき、またお並びいただき、ありがたいと同時に、申し訳なく思っております。
先日、アメ横を歩いていますと、30年来のデリーの常連さまとお会いしました。
挨拶を交わしますと、「最近は、あまりデリーに行ってない。だってすごい行列で、パッと行ってパッと食べることができない。並ぶほど時間的余裕もないし」と言われてしまいました。
これは実に申し訳なく、辛いことです。
昔ながらのお客さまを、実質的に失ってしまうことですから。
もちろん、店が繁盛することは、無上の喜びですが、創業からの60年間は、決して平坦なものではありません。
苦しい時もあり、その時支えてくれたのが、このような常連のお客さまたちでした。
忙しくなった今、そういった方々に恩返しはおろかご迷惑をかけていることに胸が痛みます。
もちろん、新規のお客さま、あたらしい常連の方々にも感謝しています。
あのキャパシティーの中で、新旧両方のお客さまに、ご迷惑をかけずにご来店いただく、ジレンマといいますか、ある種のパラドックスに頭を痛めています。
繁盛はうれしいですが、心のどこかに引っかかるものがあります。
スタッフはカレーも切らさず、また狭いながらも、気持ちよくお食事していただけるような接客をしていると思います。
現状、我々ができることは、ただ淡々とカレーを作り続け、気にならないサービスをやり続ける。
この方法しか思い当たりません。
新旧のお客さま方、どちらも我々にとっては重要であります。
只々頭を下げるしかございませんが、これに懲りず、ご来店のほど。スタッフ一同、お待ち申し上げます。