- 社長雑談
- 2016.05.07
料理のサプライズ感
料理におけるサプライズ感は、人間の五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の経験値の外側にあります。
さらに、画像のガガンのこの料理、ゴルガッパ(パニプリ)は、五感以外に思考領域まで、見事にはずしています。
ゴルガッパはご存知のように、屋台などで食べる5個10円程度のスナックですが、この前衛的盛り付けとステンレスの器、そして1万円位するディナーコースの前菜の一部として登場するのですから、そのギャップの大きさはかなりのものです。
味付けや材料は、10円のものとほとんど変わりません。
さて、ここまでの前衛まで行かず、話を五感に戻しましょう。
インド料理は、他の料理と違い、スパイスの香り=嗅覚や、カラフルな色使い=視覚には強いですが、聴覚に弱い点を、初代田中敏夫は考えていました。
天婦羅の揚げる音やすき焼きの煮えている音などは、食欲を刺激します。
そこで彼が始めたのが、タンドーリチキンの鉄板乗せでした。
あのジューッという音とシズラー感が、お客様にサプライズ感を演出しました。50年前のことです。
そして今も、デリーのタンドーリチキンは、はずせない一品になっています。
五感の話、続きます。