- 社長雑談
- 2017.04.02
手食のこと、勝手なまとめ
「手で食べること」の個人的浅薄なまとめを(カレーを中心に)。
1.身体的観点
人間が熱いと感じる温度は、指は40数℃、口の中は60数℃。即ち、指は熱く感じても、食べるとぬるいことになります。
しかし、触覚は味覚より優位性が高いそうなので、おいしさにはかなり影響する。
味覚は優位性が低く、確かに、店舗内装、盛り付けの視覚、いい匂い(嗅覚)、鉄板焼の時などのシズル音の聴覚に触覚があれば、それだけでおいしさは倍増します。
目隠しや、鼻をつまんで食べると、味覚は感じません。
となると、手食ではない日本でのカレーは、触覚なら熱いもので、あとは視覚、聴覚、嗅覚に訴える必要があります。
また香りには、揮発温度のことがあり、温度が高いほど、いい香りが立つものが多いと思います。
2.環境的観点
旅に行き、おいしいものを見つけて買ってきても、現地ほどの感動が無いことはよくあります。
気温、湿度などや心理的要因もあるようですが、確かに現地だと熱くなくてもいい香りだったような思い出が。
これは、フランス語のテロワールという言葉(複合的土地的要因でしょうか)で考えると、わかりやすいと思います。
3.結論?
日本人におけるカレーの手食は、食べ手の心理要素に委ねられます。
インドの思い出、インドに思いをはせること、手食の方がおいしいと感じていれば、その方法がおいしいと思います。
デリーのような日本的なサービス方法でも、手食のお客さまはいらっしゃいます。
そんな時は、フィンガーボウル、おしぼりをお出しするようにしています。
何か最後は、手食論より「日本のカレー屋における手食への対応」的になってしまいました。