- 社長雑談
- 2017.04.09
レトルトカレー、レトルト臭
レトルトカレーはレトルト食品の一部で、食品表示に「気密性容器に密封し、加圧加熱殺菌」と書いてあります。
簡単にいうと、外気に触れず、120℃という高い温度で殺菌し、微生物0=安全・安心にしたものです。
普通、レストラン厨房で作っているときは、ボコボコ沸騰している状態でも、98℃くらいでしょうか。
やはりこの温度差で、具材やスパイスに変化が起きます。
しかし、圧力鍋でも同じ位の温度になっていますから・・・
すると、一般に言われる「レトルト臭」とは、パウチ(アルミ箔入り容器)のせいなのでしょうか。
レトルトカレーができてから50年近くたっていますから、パウチメーカーも技術改良しています。
30年以上前に、今のカシミールカレーをレトルト工場で殺菌してもらった時は、全く味と香りが変わって、「これはダメだ」と思いました。
しかし、今、同じことをしても、確かに味は変わりますが、その時ほどではありません。
これはパウチの進化でしょうか。
とするとレトルト臭の原因として推測できるのは、複合的要因かな。
一つは「密封」されていること。臭いが籠るということ。
もう一点はやはり、高温による食材の変化。
これは検証が大変です。1つのカレーには30以上の食材やスパイス、調味料が使われていますから。
ただ、経験からいくと、チキンやカルダモンはダメージが大きいと言うか、味が変わりやすいと思います。
もうちょっと食品工業的ではなく、料理人的発想で、実験をしてみたいと思っています。
※ 画像はその昔、とある小売メーカーから頼まれて、レトルト専用工場に作ってもらったものです。