- 社長雑談
- 2023.04.10
カレーのとろみとは
シャバシャバカレーととろとろカレーの違いは?
食品栄養学、西村教授の論文に「コクととろみを科学する」というものを見つけ拝読しました。
つたないですが、その要約を。
まずはその文献に、コクの3要素があり、それは「複雑さ」「広がり」「持続性」と考えられる。
「複雑さ」は味のベース、香り、食感、さらに熟成、発酵、長時間加熱によるもの。
「広がり」は、味による刺激が口内に広がること、、香り(口中香)。すなわち、グルタミン酸、イノシン酸などの旨味、脂質などのコク味、香気成分、酸味などのバランス。
そして「持続性」は口の中に入れた食品の複雑な刺激が口腔内に長く残る感覚。
そう、今日の本題は、”とろみ”はこの香りの「広がり」を増大させ、持続時間を長くする効果がある、というもの。
この実験では、キサンタンガムを添加して数値化していました。
もちろん、こんな単純ではなく、そこに期間軸も設け、一晩ねかしたカレーのとろみの増加を、「コク」が増したと表現することもある等々。
するとシャバシャバカレーとは、とろみとは反対ですが、その一瞬に口中から消える儚さが、まるでサクラの花のようで、ある種潔さを感じ、「あれ、また食べたいな」となるのでしょうか。