ホラー、推理、アウトローと、幅広い作品を書かれている福澤徹三氏が、講談社文庫刊行５０周年記念書下ろし作品、小説「作家ごはん」にデリーのカレーのお取り寄せを取り上げていただきました。

　実は、彼の作品はこの本が初めてでしたが、コミカルなタッチで、トントンと読み進んでいきます。
　主人公の一人、作家先生がご本人のようで、あとは出版社の新米編集員と作家を目指す若い女性の3人プラス作家の猫も。
　
　本を書くということ、作家と編集者の関係、文壇のこと、そして主人公作家のお取り寄せ食べ物と、そのウンチクが散りばめられていて、このどれにでも興味のある方には、楽しい構成になっていました。
　昭和レトロの感覚も有りますし、私なんかが読み漁った昭和の大衆小説のことも書いてあり、とても面白かったです。

　お取り寄せグルメだけでも、楽しめると思います。