先日お話した、今年還暦を迎えるカシミールカレー。
　その生まれた当時のレシピを再現してみたのがこの画像です。

　そう、一言で言うと、今より濃厚というかとろみが多少あります。

　これには、とある理由があります。
　その当時、デリーは少しずつ知名度が出てきて、大手町や丸の内からの黒塗りの車で来店されるお客さまも多くいらしたようです。
　当然口コミで来店されるわけですが、その内容が「辛くて黒くてシャバシャバ」でした。
　出来立てはシャバシャバですが、経時とともに野菜などのとろみが出てきます。
　すると「なんだ、今日のコックは下手だな。とろみが出てる」とホール担当の義母が、よく怒られたそうです。
　そこで、「できるだけシャバシャバに」ということで、レシピ変更になっていきました。

　さて、その昔のレシピですが、野菜の分量が多い分濃厚で、使う調味料も今より多く、複雑系であります。
　作った本人としては、「なるほど、こういう味か」と思いましたが、食べたスタッフ達は、「これおいしい！」と人気上々。

　ぜひ皆様にも、昭和レトロのカシミールカレーを食べていただきたいと思います。